茶入の仕覆の作り方
茶入の仕覆の作り方
|
仕覆の作り方 1
仕覆は、茶入を入れる袋のことです。茶入のお着物ですね。
マイ帛紗パート1を作ったあと、つぎは仕覆に挑戦よぉ、と思ったんですが、なんか難しそうでそのままぐずぐずしてたんですが、難しいとは思いつつ・・・やはり仕覆に挑戦してみようかしら!?
有名なお茶入は、お着替え用の仕覆をもっているもの。わたしのお稽古用の茶入だってお着替えが欲しいわよねぇ、きっと。(^^;
ということで、先日マイ出帛紗パート2を縫った布とおそろいでチャレンジしてみようかと思います。
さてさて・・・・いつ完成するやら??? |
| 仕覆の作り方 2
仕覆の型紙を作ります。
まずは採寸して、型紙製作へ。
段取り八分っていいますけど、ここをしっかりやらないと、出来上がってもサイズが合わないか不恰好になってしまうのねぇ。
・・・とはいえ、・・・ここで、すでにやや放心状態。
本当に細かくて大変そうです。先が思いやられるわ~。
まず、底芯を作るため、底の直径を測ります。
厚手の和紙に、コンパスで測った直径の円を書きます。
その円の2mm内側に、もうひとつ円を書き、中心を通る縦横の線を入れ、さらにこれを2分して、8等分にします。
胴の部分は、茶入の周囲を測りその2分の1の幅と、高さの寸法で、屏風たたみで四つ折にして型紙下準備OK。 |
| 仕覆の作り方 3
仕覆の型紙を作ります。
いよいよ型紙の細部へ・・・
気を取り直して・・・できあがりをイメージしてチャレンジ!
底の部分は、直径をとり、まあるく切り取ります。
胴のカーブ・・・一番幅のあるところに印を付け、その高さからポイントを割り出し、更にその真ん中のポイントをつなぎ、きれいなカーブに整え、切り取ります。
|
| 仕覆の作り方 4
仕覆の型紙が出来上がりました。
次は、いよいよ仕覆の裂地に標しを付け、裁断していきますよぉ。
ちょいと、裂地の上に置いて記念撮影です。
|
| 仕覆の作り方 5
仕覆の裂地に印を付け、裁断します。
まず、裏袋を縫います。
生地に型紙を載せて、チャコで印をつけ裁断します。
底の部分は、和紙を2枚糊付けし・・・更に布に張りますが、糊が生地からしみださないように注意です。
薄い生地なので、ズレやすく・・・慎重に(。。;
|
| 仕覆の作り方 6
裏袋の、脇から縫います。
まずは、ピン打ちします。 |
| 仕覆の作り方 7
裏袋の、脇から縫います。
ピン打ちしたあと、しつけをかけます。 |
| 仕覆の作り方 8
裏袋に仕付けをかけたあと、いよいよ縫い初めで~す。
脇の空きどまりから下部分を本返し縫いで細かく縫います。
縫い始めも縫い終わりも返し縫で玉止めはしません。 |
| 仕覆の作り方 9
次はダーツにピンを打ち、脇と同様に細かく縫います。
ダーツの端っこは縫い代がなくなるので、縫いにくいですねぇ~。
|
| 仕覆の作り方 10
ダーツが縫い終わりました。
脇の空きどまりから下の部分(縫い終わった部分)だけ、ニッパーで丁寧に仮縫いをはずします。 |
| 仕覆の作り方 11
口の折り返し部分にしつけをかけます。
ダーツの縫い代は3mm残してカットし、脇の縫い目とともに、アイロンで縫い目をきっちり割ります。
・・・本当はミニコテがいいのですが、普通のアイロンで苦心してます(。、)
口の折り返し部分(しつけをかけた部分)を折り返し、アイロンで押さえます。
底の縫い代にしつけをかけます。
なんだか、ようやく茶入の丸みが見えてきましたねぇ~。 |
| 仕覆の作り方 12
裏袋に底をつけます。
胴体の底部分を、仕付から2mm程度残して、5mm間隔で切り込みを入れます。
印がズレないように、8箇所・・・対角線の順にピン打ちし、細かく縫います。 |
| 仕覆の作り方 13
これで底がつきました!ふ~ぅ。
胴体の縫いどまりから上の部分のしつけをはずし、口部分をしつけ糸2本どりで荒く縫い、端を長めに残しておきます。
なんだか、仕覆の雰囲気出てきましたねぇ~。 |
| 仕覆の作り方 14
仕覆の裏袋が出来上がりました。
茶入を入れて、しつけ糸を結んでみましょう。
お~・・・、仕覆のような格好になってきました~っ!!!
しかし、これは裏袋・・・先はまだまだ長いのですね~。 |
| 仕覆の作り方 15
仕覆の裏袋が出来上がったら、次はいよいよ表袋を縫います。
型紙を載せ、底の部分だけ印を付けて5mm型紙を上にずらし、自然なカーブでつなぎます。
この5mmがきせ分になります。 |
| 仕覆の作り方 16
印を付け終わったら、表布の裁断をします。
布が薄くて、印が波打っちゃいますぅ~。
こんなんで大丈夫かしら? |
| 仕覆の作り方 17
仕覆の表袋の縫い方は裏袋と同じです。
脇にしつけをかけ、あきどまりまで縫います。
(表袋と裏袋のあきどまりは違いますが型紙で印)
ダーツにピン打ちし、縫います。
脇の縫った部分(あきどまりから下)のしつけをはずし、縫い目を割ってアイロンで押さえます。
口部分の折り方が裏布と反対なので注意しましょう。
(口を先に折ってから脇を折る)
ダーツの縫い代を5ミリにカットし、縫い目を割ってアイロンで押さえます。
袋の形が見えてきました~。
模様あわせが大変ね。 |
| 仕覆の作り方 18
仕覆の表袋が縫いあがったら、表袋に底を縫いつけます。
おさまりを確認して余分な縫い代をカットします。 |
| 仕覆の作り方 19
仕覆の表袋と裏袋の合体で~す。
表袋の芯側にのりを塗り貼り合わせます。
あ・・・合体のときの注意は、脇の縫い目とダーツがきっちり合うように注意よ! |
| 仕覆の作り方 20
仕覆の表袋と裏袋が合体したら、綿を入れます。
青梅綿と真綿、真綿の紐を用意します。
最初に真綿を表袋の裏側に薄く延ばしして敷きます。
布が透けて見えるくらいの薄さが目安。
これが青梅綿と布地のつなぎになります。
次に青梅綿を敷きます。
目打ちを使って縫い目のきわや角の隅々まで均等にむらなく敷きます。
|
| 仕覆の作り方 21
仕覆に綿を入れ終わったら、よった真綿の紐を、表袋の底の縫い代のわきに置くように巻きつけます。
あまりきつく締めないように注意。
|
| 仕覆の作り方 22
仕覆に綿が入ったら、表袋をひっくり返して、裏袋によくなじませます。
手早く返さないと敷いた綿が崩れるので注意。
裏袋のなかに手を入れ、たるみ、つれができないようにしながら、胴を数箇所ピン打ちします。
あき口の四隅を、組み合わせ入れ込み、口山側をピン打ちします。
|
| 仕覆の作り方 23
仕覆の口山側をピン打ちしたあと、両あき(つばくろ口)から続けてしつけをかけます。
紐はついていないけど、仕覆っぽくなってきたわ~。
|
| 仕覆の作り方 24
仕覆の口山側を、両あき(つばくろ口)から続けてしつけをかたあと、本体の胴もずれないように斜めに仕付けをかけていきます。 |
| 仕覆の作り方 25
仕覆っぽくなってきたので、茶入を入れてみましたぁ。 |
| 仕覆の作り方 26
仕覆の袋口につがり糸をかけます。
まず、ヒダテープを作ります。
1cm幅のカミテープを口側の長さに切り、2本用意します。
つがりの数を13にするため12等分にテープを折り、四隅を0.15×0.3cm位切り落とします。 |
| 仕覆の作り方 27
四隅を切り取ったひだテープの折り目に1~11の番号を振っておきます。
仕覆の口の内側にしつけ糸でテープを止めつけます。
|
| 仕覆の作り方 28
いよいよ仕覆に、つがり糸をつけます。
(ずるして、ありあわせの刺し子用の糸よ・・・)
つがり糸は玉結びをしないで、胴突きをします。 |
| 仕覆の作り方 29
いよいよ仕覆の緒をかがります。
まず最初は、つがり糸を緒に引っ掛けて、印をつけたところから針を通し、引き抜いた針を緒の下からくぐらせます。 |
| 仕覆の作り方 30
仕覆につけたひだテープの1番のマークから順に、つがり糸で緒をつけてゆきます。
奇数番号は裏袋側から、偶数番号は表袋側からと交互に針を刺しかがります。
糸の端を目打ちで表袋と裏袋の間に入れ込み始末します。
あっ、これって、入れ歯の写真じゃないですからねぇ。(^^; |
| 仕覆の作り方 31
仕覆の両側の口につがり糸で緒をつけます。
(絹糸じゃないので、すべりが悪いし・・・張りがなくやりにくいわ) |
| 仕覆の作り方 32
仕覆の両側の口につがり糸で緒をつけたら、縫い糸1本どりで、つばくろ口を星止めします。
星止めが終わったら、しつけ糸を全てはずします。 |
| 仕覆の作り方 33
仕覆の仕付け糸を全てはずしたら、あきどまりの始末をします。 |
| 仕覆の作り方 34
仕覆のあきどまりの際に針を刺し通し、裏袋側できつめにこま結びをします。
1.5cm残して糸を切ります。
|
| 仕覆の作り方 35
やりました~!
仕覆が出来上がりましたぁ。
体はって頑張りましたっ!!!
二度とつくりたくないぞぉ。。。 |
| 仕覆の作り方 36
仕覆に茶入を入れてみます。
う~ん、なんか、それっぽいでしょ。
つがり糸は、ずるして裁縫箱にあった刺し子用の糸で緒と色違いだからちょっと変だけど、同じ色だったらバッチリよ。
100円ショップで買ってきた材料で作ったとは思えないでしょ。
これだけやっていればいいんだったら、結構はまるかも。 |
| 仕覆の作り方 37
つがりの糸を替えてみました~、どうかしら?
やはり、同色じゃないとマッチしないのね。
糸の感触も大切ね~。
次回・・・いつか全く予定なしですが・・・ちゃんとした材料で作るのもいいかも(^^) |